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2022年7月28日 「政治とは何か」感性論哲学講座 芳村思風先生

第16回 感性論哲学講座 「政治とはなにか」

◆日時 2022年7月28日

◇政治家の目的とは何か
1).社会の秩序を作り、それを維持すること。
2).国民の生命と財産を守ること。
3).外敵から国を守ること。
この3つが政治家の目的である。しかしこの目的を果たそうとしている政治家が少ないことが残念だ。

◇民主主義は党を作って対立を生む
人間は皆考え方が違う。だから政党を作って徒党を組む。そして両極に分かれて意見を戦い合わせる。そこに対立が生まれる。政党に分かれて対立するものだから、国民もどちらか側について対立し分断が進んでしまう。民主主義国家とは党を作って対立して敵対して党も国民も分裂させている。この対立の結果として国民が安心して生きる社会でなくなった。これが民主主義が党を作って対立し、国民も対立するという社会となった原因だろう。
 民主主義国家の国民の多くは、国のことは政治家がやってくれるもんだと無関心になっている。国の政策は自分には関係がないと思っているからだ。国の政策によって自分の給料が下がると知れば始めて興味を抱く。なぜかというと民主主義の世界は個人主義の集まりで、一人ひとりは自分のことしか考えないからだ。だから政治のことは他人ごとになってしまう。
政治家も個人主義がほとんどなので、自分の利権が守られればいい。或いは票を入れてくれる組織や団体さえよければそれでいい。票を入れてくれる人たちの言いなりになってしまう。だから政党には必ず後ろ盾がいる。利権がらみの組織がある。例えば医療系の団体、道路公団。労働組合。統一教会。創価学会などと癒着してお互いが利権を共有する。うまい汁を吸っているのだ。利権を守るために政治家は政策を作り続ける。国会議員という政治家の目的を忘れ、国民や国家全体のための政治をすることはない。だから政党は国民のために政治をすることはないのだ。自分たちと支援してくれる団体の利権のために動いている。これが民主主義社会の現実だ。

◇人類は未熟で今はまだ発展段階にある
 長い人類の歴史を振り返ってみよう。文化のある人間らしい社会ができ始めてまだたったの6000年程度。地球の長い歴史から見ると、人類の歴史はまだ始まったばかり。ということは人間社会というものは、まだまだ未成熟な段階であると理解しておくべきだ。

 社会も、経済も、政治も、人格も、すべてにおいてまだまだ人類は未発達の幼児レベルである。だからこれからまだまだ発展の余地がある。その発展の過渡期に今きていると考えている。

 今の混迷の時代500年とか1000年ぐらいに一度の大転換期という人がいるが、実は人類史上始まって以来の大転換期が今である。だから人類史上初めて経験する大きな事件や天災や事件が起きると考えている。すでに大動乱の時期に入っているが、それはこれから数年、いや数十年、数百年に及ぶ大変革が始まるだろう。

 近年においてはコロナ禍もそう、ウクライナロシア戦争もそう、地震も、噴火もその変化の一つ。経済においても金融においても今までに予想できないような大変化が起きる。それは人間社会という範囲にとどまらず、宇宙の意志かのような自然災害も含めて、人類史上の予想もしない天変地異あるいは変革が始まっていると考えられる。あっと驚くことが次々と起こってくる。誰もがその未来を予想できる人はいない。

◇これからの経済とは何か

 人類の範囲での経済活動とは何か。それは人類全員が食べるものに困らない社会を作る事。食うに困るような人のいない社会。或いは生活ができると社会を作る事が経済の最終目的だ。一部の人たちだけが裕福に生きるのではなく、先ずは全人類が食べるものに困らない経済をつくることである。生物全部に言えることだけれども、人間は生き物なので、食べるものさえ困らなければ生きていけるので、最低限必要なものが食である。

◇民主主義 人民に主権を置くことを民主主義という

 民主主義とは人民が主権を持つこと。そして信じている政治家に票という形で権力を移譲して、その票を多く集めた人が政治を行うというやり方だが、実際はその仕組みが成り立っていない。票を入れる側の主権者(多くの国民)は政治に興味を持っていない。誰かがやってくれるだろうということで、無知無能になっている。だから利権に群がり癒着している支援団から票を集めてもらったり、マスコミを使って大衆を洗脳する。もっとわかりやすい政策は、大衆が喜ぶばらまき政策で票を集める。これはまさに悪徳代官と、愚民という大衆のコンビネーションで民主主義は成り立ってしまう。結局政治家は本文である目的を忘れ、自分の好きなこと、あるいは利権団体の指示で動くしかない。国のため、国民みんなのために仕事をするという使命を忘れている。

◇権力

権力ほど醜いものはない。権力ほど恐ろしいものはない。反対派は捕まえられて、牢獄に入れられ、処刑、或いは知らぬ間にどこかに消えていく。これは世界中の独裁国家がやっていること。しかし日本も他人ごとではない時代に入ってきた。知らぬ間に権力者に搾取されているかもしれない。だから権力を政治家に、絶対に持たせてはいけない。人間が人間を支配する社会は極悪。官僚制度も、独裁政治もすべては支配するための仕組みであるが、これが今崩れかけようとしている。

 

◇ではこれからの時代は一体どう変わっていくべきか

1).タテ型社会からヨコ型社会へ
2).独裁よりも、愛の社会へ
3).資本主義とお金主義から、人格主義の社会へ
4).統一から統合の社会へ
5).数の理論から、少数であったとしても統合の社会へ

このような新しい社会への理想を持って生きていかねばならない。これから来る理想の社会については、また改めて思風先生に語っていただこう。                 

                                    

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