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2022年3月30日 いすに腰掛けての静坐の要領 仏教講座 講師僧侶名倉幹 30分

いすに腰掛けての静坐の要領

◆中之島聞法会

◆場所 中之島中央公会堂

◆講師 僧侶名倉幹先生

◆日時 2022/3/30 18時30分 30分

◆内容

(1).静坐の目的とは  

正しい姿勢、すなわち丹田に少し力を入れて坐るだけで肚の人になれる。肚の人間になることが目的だ。「肝が据わる」とは、度胸があるとか、並大抵のことでは驚いたり動揺したりしない人間になるということ。すなわち心や精神の強さを肝が据わっていると言うが、静坐という実際の行為を通じて肝を坐らせることができる。 泰然とした心を養うためには、肉体を通じて肚を坐らせることが静坐の目的である。

(2).実施頻度と時間  

長く坐ることは良いが、現実は忙しいので、先ずは15分程度から始めるといい。時間帯は朝起きてすぐが一番いい。寝る前の静坐も頭を空っぽにできるのでいい。

(3).地球の引力に対して垂直に坐る  

腰骨を立てて坐る静坐法は、自然の摂理に適っている。地球の引力に対して垂直に腰骨を立てているので無駄が一切ない。歩くときも同じで引力に対して垂直に背骨を立てて歩くと良い。

(4).坐禅と静坐の違い  

瞑想状態という意味では同じであるが、日本人的な文化に静坐は合っている。和室に畳があり座布団があって、普段から正座をする習慣という文化がある。だから日本人には正座にて静坐するほうがあっている。 静坐(正座)もコツがあって土踏まずのあたりを×のように深く大きく重ねることによって、お尻の位置が高くなり前傾姿勢がとれる。これで腰骨を立てやすくなり、すわりが安定する。

(5).岡田虎次郎先生から学んで静坐の極意  

丹田には力を入れて上半身はゆったりと力を抜く。胸はいからせるのではなく、肩はなで肩にして背中を少し丸くして前傾姿勢をとる。上半身はリラックスして丹田にのみ力を入れる。  なによりも大切なことは、普段から絶対に背もたれにもたれないということ。椅子でも、電車でも、どんな時でも背もたれにもたれない。常に腰骨を立てておくということ。これが静坐の極意。 (6).静坐の要領

1).いすの前の方に浅く腰掛ける。膝の間は握りこぶし二つ。足はしっかりと床につける。

2).腰をしっかりと立てる。これが最も大事。普段の生活においても背もたれにはもたれない。

3).親指をもう一方の手で握り手を組む。手のひらを下にしてももの上において下腹につける。

4).肩の力を抜いて、首は真っすぐ、顎は少し引いて前傾姿勢。

5).みぞおちの力を抜いて、上半身は少し前に倒す。

6).目と口を閉じて鼻呼吸する。

7).呼吸は、鼻の穴から少しずつそろそろと、長い時間をかけて吐き続ける。  

少し余裕を残して吐くのを止めると、息は鼻の穴からすっと一瞬で入ってくる。息は吸おうとしなくても一瞬で入ってくる。そして、またそろそろと静かに鼻から長い時間をかけて息を吐き続ける。

8).息を吐きながら、下腹部(丹田)に力を入れる。

9).静坐中は心を腹の力の上におく。一息一息に集中する。

以上

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