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大きな努力で小さな成果を 鍵山秀三郎先生の新書の紹介

感動した本の紹介
 
◆書籍名 
    「益はなくとも意味のある生き方を」
 
◆著者 鍵山秀三郎先生
 
◆書評
 この度、鍵山秀三郎先生の新書「大きな努力で小さな成果を」が出版された。恩師小野晋也先生から贈呈いただき、早速読ませていただいた。
「誰でもが出来ることを、誰もが出来ないぐらいやり続ける」この言葉は鍵山先生そのものでしょう。誰もが嫌がるトイレ掃除を一生涯続けられ、時には非難され無視され、それでも非凡にやり続けられた。まさに「凡事徹底」という言葉は鍵山先生の為にある言葉でしょう。
 ご本を読むと、鍵山先生の人生が手に取るように分かります。お母さまの自己犠牲的生き方、疎開時代の8年間、打算のない誠実な精神は、これらの環境の中で鍵山先生の人間性が出来上がったのです。鍵山先生は、まさに信念の人です。
 私が考える人間の最高の徳とは「謙虚」であることだと思っています。しかし謙虚になれと言われても、「ハイ、そうですか」と簡単に実行できるものではない。ですから自らの身を低くしてトイレ掃除をする。その下座行によってはじめて謙虚になれるんだと書かれています。
 トイレ掃除の効用は大きいですね。鍵山先生はトイレ掃除の効用を次の五つで述べておられます。一、謙虚な人になれる。ニ、気付く人になれる。三、感動の心を育むことが出来る。四、感謝の心が芽生える。五、心を磨くことが出来る。
 トイレ掃除を日本、いや世界中に広められた功績は大きい。まさに「益はなくとも、意味のある生き方」をされた。今まで小さな努力で大きな成果を求め続けてきた資本主義の時代から、これからは逆に大きな努力で小さな成果を求める時代に入った。
 この考え方がこれからの時代の大きな示唆となる。大きな努力で小さな成果を求める生き方は、結果的に周りを幸せにし、良い人間関係を作り、信頼関係や愛情のある、心が豊かな社会になると仰っているのです。一読の価値がありです。

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